昨年末に新ボーカル・柊を迎え、新体制となったboogiemanが、ViSULOGに初登場!
新体制に対しての想いや、現メンバーになって初のシングル『Howling』、4月20日に発表したばかりの『monopolize』について、リラックスした雰囲気の中、語ってくれました。
取材・文:斉藤 碧
――1番初めにboogiemanというバンドを結成したのは、2007年の冬だそうですね。
晃:はい。僕と万ちゃんは以前も同じバンドにいたんですけど、前のバンドが解散してすぐに「また一緒にやろう」っていう話になって。特にバンドの方向性も決まらないまま、ただ一緒にバンドをやりたいメンバーを集めていきました。
――晃さんと万作さんが次に選んだメンバーは?
晃:ユアナさんですね。「上手ギターは誰にしよう?」って考えた時に、1番しっくりくると言うか、逆にどうなるか予測つかないのが面白いかなってことで「ユアナだろ」と(笑)。
ユアナ:ある日、居酒屋で飲んでたら、いきなり2人に呼びだされたんですよ。
晃:俺と万ちゃんもその時一緒に飲んでて、ユアナさんが近くで飲んでるって話を聞きつけたから「ちょっとおいで」って、ね。
ユアナ:そう。それで、一緒に飲んでる中でバンドに誘われて。「面白そうだからやってみるか」と思い、一緒にやることにしました。
――それぞれ以前から親交はあったんですか?
ユウイチロー:僕は3人とは全く面識なかったですね。
万作:だって、居酒屋のオヤジの紹介で知り合ったんだもんね(笑)。
晃:みんなで飲みに行った時に、気づいたらユウイチローも一緒に座ってたんです。……あれ?バンドに誘ってねぇーな。
――(笑)そうやって揃ったこの4人(ユアナ・晃・万作・ユウイチロー)で、初めて音を合わせた時の手ごたえはどうでした?
ユウイチロー:自分が以前やっていたバンドとは全く雰囲気が違うから、単純に面白いなーって思いましたね。だからこそ、最初はすごい手探り状態でした。
――ちなみに、boogiemanってバンド名を決めたのは…?
晃:俺ですね。一応、バンドのメンバーが全員集まった段階で、1人1つバンド名候補を持ち寄ってはみたんですけど、その前から俺は「boogiemanって名前、良いよね」ってちょこちょこ言い続けてたんですよ。
万作:そしたら、いつの間にかその名前が定着しちゃったっていう(笑)。
――なるほど。結成にしても、バンド名にしても、すごく自然体と言うか、流れに身を任せながら徐々にboogiemanが形作られていったんですね。
晃:そうですね。バンド名自体も、「狂ったように踊る人」っていう意味を含みながらも、かといってそういう方向性で音楽を作っているわけではないし、むしろ「コンセプトを作らないのがコンセプト」みたいになっています。1人1人のプレイスタイルも毎回違うし…とにかく自由。
――固定概念に囚われないという意味では、新ボーカルを公募で決めるというのも、なかなか斬新なアイデアでした。
万作:前のボーカルが辞めることになって、このままバンドが終わっちゃいそうな雰囲気が漂ったのがなんか悔しかったんですよね。だから、「ボーカルを一般公募で決めます!」って言って、その終息してしまいそうな雰囲気を払拭したかったんです。
――突き進んでいたバンドが急に歩みを止めると、やっぱり不安になりますからね。一方、柊さんはどんな想いを持ってオーディションに応募したんですか?
柊:僕は以前は名古屋でバンドをやっていたんですけど、boogiemanのボーカルの公募が始まった頃に、ちょうどそのバンドが解散してしまったんです。そして、バンドは終わっても音楽を続けたいという想いから、個人的に曲作りや歌の練習をしている中で「スタジオでバンドとして音を合わせたい」っていう衝動が生まれて。そういう想いが募っていた頃、たまたまboogiemanのボーカルオーディションの話を聞いたので、軽い気持ちで応募してみました。
――既存のメンバーから見た柊さんの第一印象は?
晃:「ハードロックくせぇな」って。
ユアナ:声はスーッと入ってきて良いなって思ったし、性格もパフォーマンスも含め、一緒にやったら面白そうだなって気はしてましたけど……。
――いかんせん、全員「ハードロック」が引っ掛かったと。
万作:そうですね(笑)。
――柊さん自身は、加入が決定した時、どう思いましたか?
柊:ノリで応募したとは言え、何回もみんなと音を合わせていくうちに「このバンドに入りたい」って気持ちは強くなっていたので、決まってすぐは本当に嬉しかったですね。ただ、「決まりました。来週(名古屋から東京に)引っ越してきてください」って言われた時は、嬉しさと同時に驚きが……(笑)。オーディション中も、応募して4日後に「4曲覚えて来てくれ」って言われて、オーディションを終えて名古屋に帰ったその3日後に、さらに「4曲覚えて来てくれ」って言われたりと、「これも試練なんじゃ!?」と思えるようなハードスケジュールでしたけど。引っ越しに関しては、さすがに「来週は無理です!」って言いました(笑)。
――そんな電撃加入から3ヶ月が経ち、この5人での最初の音『Howling』が3月20日にリリースされました。表題曲の『Howling』は、初めからシングルの表題曲にすることを意識した上で制作を始めたんですか?
晃:いや、そういうわけではないですね。最初にシングルを出そうって決まった段階で、すでに4曲ほど曲が出来ていて、その中から「1曲目はこれかな」ってことで選び出したのがこの曲でした。
柊:メロと歌詞は僕が作ったんですけど、歌詞はともかく、メロディはかなり模索しましたね。加入して最初に作った作品だから、やっぱり最初から正解を見出すことはできなくて、「どれが1番boogiemanらしいんだろう?」って迷子になっちゃいました。
――その迷っている感じが歌詞にも反映されていたりします?
柊:まさに、その曲を作っている当時の自分の想いを歌詞に乗せましたからね。マイクでも音の信号が多すぎて「キーン」って鳴っちゃうことをハウリングするって言いますけど、この歌詞を書いた時の自分も、「ライブは迫ってるし、曲は作らなきゃいけないし、boogiemanらしい音に無事到達出来るかわからないし…」って状況下で、あらゆる情報に囲まれて追い詰められてたんで(笑)。正直「一発目からネガティブな曲を出すっていうのはどうなのかな?」って思ったりもしたんですけど、「その時に強く感じている感情を隠さずに出す!」というのが自分のスタイルなので、こういう歌詞になりました。
――そして、2曲目『コケイン』は、『Howling』とは違い、激しい1曲になっています。
ユウイチロー:一言で言うなら、ユアナくん特有のカオスな曲ですよね。だから、よくこんな良いメロディを引っ張ってきたな〜って柊のセンスに感心したし、"曲はゴリゴリなのに、歌はすんなり入ってくるスタイル"も今後は出来るんだなって、バンドの音の幅が広がったのを再認識出来た曲でもあります。
柊:メロディに注目して聴くと一見すらっと聴こえるかもしれないけど、深く掘り下げていくと実はトリッキー。それがこの曲の面白さなんじゃないですかね。
――ユアナさん自身は、この曲を作るにあたって何かテーマを掲げていたんですか?
ユアナ:基本的に、いつも自分はみんながライブで演奏しているところをイメージして作曲するんですけど。それを踏まえつつ、この曲を制作する前にすでに『Howling』が完成していたので、「じゃあ、次はこんな曲をやりたいな」という感じで、こういう激しい曲調が生まれました。このメンバーと一緒にいると「こういう曲もやってみたい」っていうアイデアがどんどん出てくるんですよ。そうして出てきたうちの1つが『コケイン』であり、『monopolize』なんです。
――このメンバーだから出来るようになったこともたくさんありますからね。それにしても、まさかboogiemanからこんなロマンチックな『monopolize』が生まれるとは予想もしていなかったわけですが……。
ユウイチロー:本当に。今までのboogiemanにはない感じだったんで、僕もすごく驚きましたね。
万作:今までにない空気感だよね。
晃:うん。ユアナさんが持ってきた曲の中でも1番振り幅がある曲で、最初に聴いた時は「こんな引き出しもあったんだ!?」って感じでした。
ユアナ:柊の存在が、メンバー1人1人にも変化をもたらしてるんでしょうね。その変化が互いに作用し合いながら、楽曲にまとまったんだと思います。
――柊さんはいかがでしたか?
柊:最初に曲を聞いた時も、メンバーと僕では曲の捉え方が全く違っていたんですけど、いつかアルバムを作る時に、今までの曲と並べても成立して、なおかつ新しいものを表現できていたらいいなと思って、今回は敢えて自分の価値観を形にしてみたんです。それに、歌詞も、一見ラブソングのようだけど、実は別れや記憶の更新といったものをテーマに描いているので、僕にとって、新しい環境に移ったことに対する葛藤の歌であるように、みんなにも自分に合った解釈で聴いてもらえたら嬉しいです。
――続く、『倒錯の傘』とのギャップがboogiemanらしいなって思いました。ズバリ『倒錯の傘』の聴きどころを一言で言うと?
晃:ブチ壊し感…かな(笑)。ボーカルが変わって初めてboogiemanの曲を聴いた人が、『monopolize』を聴いて「こういうバンドなんだ」って思っているところに、この曲がガツンと入ってくるっていうのが楽しいかなって思うんですよ。
ユウイチロー:うん。以前から応援してくれていて、『monopolize』を聴いてガラッと変化してしまったことに驚いた人も、『倒錯の傘』を聴けば「やっぱりboogiemanの音だ」って感じてもらえると思いますね。boogieman節は健在なので。
ユアナ:自分の印象としては、『Howling』のCDはカチっとしていて、『monopolize』はわりと生っぽいというイメージなんですよね。その上で、『倒錯の傘』は、目の前で鳴ってるような感じと言うか、「おぉ〜!」ってなるところが聴きどころじゃないかなと感じています。
――では、最後に読者にメッセージをお願いします。
万作:2ヶ月連続シングル『Howling』と『monopolize』に入っている4曲を通して「boogiemanが新しくなりました」という音が表現できているので、出来ればシングル2枚を一緒に聴いてもらえたら嬉しいですね。でも、その4曲を聴いただけでは今後どういう音楽をやっていくかは予想つかないと思うので、みなさんの予想をさらに越えるだろう次の音源も聴いてもらえたらと思います。
柊:今回のシングルも、「boogiemanっていうバンドが、新しいボーカルを入れて、新しい曲を出したらこうなるだろ!」っていうみんなの予想を良い意味で裏切れたと思いますしね。
ユウイチロー:うん。「このまま期待してくれ!」って感じです。
――5月6日にはワンマンライブ『鼓膜 ジ・エンド』が控えていますし、これからの活動が楽しみですね。
晃:そうですね。特にうちはライブが楽しいと思うんで、ライブに来たことがない人も、勇気を出して来てみてもらえたら良いと思います。
ユアナ:CDで聴いていた曲も、ライブで聴くとよりかっこよく聴こえたり、もっと感じることがあると思うのでぜひライブで見てほしいですね。
柊:僕は、ライブの醍醐味は、参加することだと思うんですよ。だから、boogiemanのライブは、決して閉鎖的にならずに、初めて見に来た人も楽しめるようになっているし、俺も会場全体を巻き込むように煽っているわけで。みんなも一緒に参加して楽しんでもらえたら、きっとboogiemanにハマると思います!